
アイカ工業は、下水道施設コンクリート構造物の防食被覆材料「ダイナミックレジン」に、低臭気仕様の新工法3種類を追加した。
下水道施設のコンクリート構造物は、汚水・汚泥の中で発生する硫化水素に起因した硫酸による腐食が著しく、耐酸性・耐アルカリ性に優れるビニルエステル樹脂を用いた防食被覆材料が用いられてきた。これら材料に含まれるスチレンは特定化学物質として指定されており、作業者の健康や周辺環境に影響を及ぼすリスクがあった。
今回開発した「ダイナミックレジンDR―NS―B工法・同C工法・同D工法」は、ノンスチレンタイプのビニルエステル樹脂を使用。従来工法並みの性能をもちながら、スチレンを含まず低臭気のため、作業環境の改善に寄与する。
プライマーから上塗りまで、工程を通して特定化学物質障害予防規則(特化則)に該当せず、安全管理業務の軽減が図れる。また、トルエン、キシレンなども含まないため、作業者の健康や周辺環境への影響を抑制できる。
特長は▽スチレンを含まず低臭気▽工程を通して特化則に該当しない▽性能は従来工法と同等。
平米当たりの材工設計価格はB工法1万3000円、C工法2万5000円、D工法2万6000円。