業界各団体長の年頭あいさつ-3(日塗工・毛利会長)

遮熱、重防食水性塗料、内装分野の需要拡大を

一般社団法人 日本塗料工業会 会長 毛利 訓士

 2020年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。平素から、一般社団法人日本塗料工業会の活動に格別のご支援、協力を賜り、心から感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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 さて、2019年の日本経済は、海外需要が減少し、内需も力強さに欠け減速気味となってきていますが、公的需要が活況となり下支えしました。消費税の駆け込み需要による反動もあり、個人消費の伸びは弱く、2020年も低成長が続くと見込まれます。

 このような中で、塗料業界の状況は当工業会の推計によりますと、2019年上期は昨年比プラスで着地したものの、下期に入り消費税の反動減が表れており、年度としては前年並みと考えております。

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 日本塗料工業会は、本年も引き続き、多くの課題に取り組んでまいります。その一部を会長としての抱負とともに、紹介させていただきます。

 先ず、屋根用高日射反射率塗料(以下「遮熱塗料」)の業界基準に基づく登録制度の運用状況については、既に9社から17商品、476色の登録をいただいており、ホームページで公表しているところです。同制度は会員企業以外にも門戸を開いていますので、会員企業のみならず、多くの非会員企業の皆様の商品登録されることにより、消費者の皆様に遮熱塗料が信頼され、ひいては遮熱塗料の普及につながるものと期待しております。

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 また、JIS規格が制定された重防食水性塗料については、現在、精力的に普及活動を行っていますが、重防食塗料の需要分野では使用実績が重視されるため、普及に難しさがあります。このため、環境負荷が低いという利点を生かして、国及び地方自治体の環境部門に対し、重防食水性塗料への切り替えについての理解を求めるよう働きかけをはじめています。

 次に、建物の内装塗り替え分野の需要拡大を目的とした、内装塗替えキャンペーンについては、従来からの取り組みに加え、「お部屋塗替え写真キャンペーン」を展開しています。また、今春施工し現在公開しています大阪駅前の通称「ウメきた地下道」の壁画塗装など、多くの方々に親近感がわくような塗料・塗装の取り組みを実施しています。

 国際関係については、世界塗料印刷インキ協議会(IPPIC)は昨年7月に、世界塗料協議会(WCC)と改名することを発表しました。新組織は、塗料に特化した諸問題を議論し、UN、ILO、IMO、WHO、等国際機関との連携を強化することを大きな目的としています。日本塗料工業会は創設メンバーの一員として、積極的に活動に参加して参りたいと考えています。

 2020年におきましても、日本塗料工業会は、塗料産業の発展のため一層の努力を重ねて参りたいと考えておりますので、関係皆様の引き続きのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。[/ignore]

日本塗装時報第2051号掲載予定

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