マスチックセミナー開催 「コンクリート造の雨漏り」テーマに

久保田氏が講演

 全国マスチック事業協同組合連合会(實松幹次郎会長)は7月11日午後、名古屋市内の会場およびウェブ配信によるセミナーを開催した。

 今回は「構造が変われば雨漏りも変わる~RC造・SRC造編~」をテーマに、雨漏り診断士の久保田仁司氏(第一浜名建装代表取締役、NPO法人雨漏り診断協会理事)が講師となり、コンクリート造の雨漏りの原因や適切な修理方法などを説明した。

 開会にあたり、大南拓哉施工委員長は「昨年に続き、今年は第2回目の『雨漏り講座』を開催する。前回はサイディングボードからの雨漏りがテーマだったが、今回はコンクリート造を取り上げ、長年雨漏りに関する研究や製品開発、技術指導に従事されておられる久保田先生から貴重なお話をいただくことになった」とあいさつした。

 久保田氏によると、RC造・SRC造で雨漏りが起きる主な要因は▽建物構造体に起因するもの(躯体のクラックなど)▽開口部などの防水性に起因するもの(コンクリート打ち継ぎ目地などのコールドジョイント、サッシ廻りの詰めモルタルの隙間、シーリング破断など)▽付帯設備に起因するもの(配管貫通部など)―に分けられる。

 雨漏りが起きていた場合、まず構造体の確認(クラックの有無・タイル浮きの有無等)、コールドジョイントの確認(目地等のシーリングの状態)を行い、これをもとに雨水浸入箇所を推測する。雨水浸入箇所の確認は、浸入口と推測した箇所への散水など、雨がかりの再現を行うことで、浸入位置かどうか判定する。また、調査に赤外線サーモグラフィーを使うと、躯体を破壊せず、原因箇所を突き止められるので便利である。

 適切な修理は▽素地、躯体との相性を考える▽素地への十分な接着性を担保する▽経年劣化の際の変化を想像する▽思い込みだけの施工はNG▽用いる建材の性能を十分考える―などが重要なポイントになる。

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