自民党内に「マンション計画修繕施工議員連盟」設立 小泉農水大臣が代表に MKS.A総会で報告
- 2025/6/11
- 団体・組合

マンション計画修繕施工協会(略称MKS.A、坂倉徹会長)の第17回定時総会は6月4日、東京・大手町サンケイプラザで開かれた。
冒頭、あいさつに立った坂倉会長は、このほど公正取引委員会が実施した立ち入り調査に関し「この先の展開は予測がつかないが、業界にとって大ピンチである。ただ、ピンチをチャンスに切り替えていくことも考えていかねばならない」「発注する管理組合、業務を委託される管理会社、設計コンサル、施工業者それぞれが問題を抱えているように思える。一般の管理組合の人たちからは、透明性、公平性、競争性が失われているのではないかという見方をされるかと思う。一方、業者の決め方は一通りではなく、何が違反行為になるかも分かりにくい。我々は委員会活動を行い、切磋琢磨しながら、管理組合に対し良かれと思う施工方法を検討している団体である。我々の仕事に対し、国からも後押しをしていただきながら、しっかりした仕事ができる体制づくりをしていきたい」と表明。
そうした体制を実現するためには「監督官庁、工事を発注する管理組合、基礎自治体などにも影響力を行使し、我々が進むべき道を導く議員連盟をつくっていただく必要がある」と指摘。
「当会設立時に相談相手になっていただいた菅元総理や和泉元住宅局長にお話ししたところ、小泉進次郎農水大臣を代表者に、宮内秀樹衆議院議員を事務局長に、約30人の自民党議員連盟の名前が挙がり、明日5日午前8時半から党本部で設立総会を開く運びになった」と報告した。
議員連盟に期待することとして▽大規模修繕工事の費用が適正か、技術面から審査する機関の設置▽基礎自治体にマンションの登録を義務化する制度の実現▽マンションに関する諸問題について、国からの情報発信の円滑化―などを挙げた。
議員連盟の設立により、坂倉会長は「当会の運営に際し、一段と重い課題を背負うことになると思うが、こうした活動により、我々に降りかかる悪評を振り払うためにも、進めていきたい」との決意を示した。
議事では2024年度事業報告・同決算、2025年度事業計画・同予算などを可決承認した。
総会終了後、来賓の石坂聡国土交通省住宅局長、楠田幹人大臣官房審議官から祝辞があり、第11回マンション大規模修繕工事フォトコンテストおよび第15回マンションクリエイティブリフォーム賞の表彰式を行った。

総会終了後の懇親会では小泉進次郎農林水産大臣が「私は米のことしか頭にないと思われているが、マンション修繕管理のことにもしっかり取り組むという思いで、明日から自民党で立ち上がる議員連盟の会長を務めさせていただくことになった。私は大臣就任以来、備蓄米を2000円で店頭で販売することを目標にやってきたが、予定を前倒しで実現する民間企業のスピード感には日本の底力を感じた。マンション修繕管理の会長をやりながら、まずは目の前の米政策の大規模修繕に努めたい」とあいさつした。 来賓の斉藤鉄夫衆議院議員・公明党代表、宮内秀樹、井上信治、古川直季、草間剛各衆議院議員、上田勇、三浦信祐参議院議員から祝辞があり、内田要(一財)土地総合研究所理事長の発声で乾杯した。