昭和会「ブランディング」を研究 若者から魅力的な業界に
- 2024/3/18
- 団体・組合
昭和会「ブランディング」を研究 若者から魅力的な業界に
昭和会
昭和会(東京、小柳心弥会長)の第54期通常総会は2月22日、第一ホテル東京で開かれた。今年度の分科会では「塗装店におけるブランディングの検証」をテーマに、業界と企業のイメージアップを研究。6月開催予定の分科会発表会で成果を報告する。役員改選では小柳会長の再任が決まった。
冨田康博副会長の司会で開会。小柳会長は「会長に就任したときは責任や覚悟を感じていたが実際務めてから様々なことがあり、自分がどれだけ全うできているのか疑問に感じることがあった。皆さんとともに歩むことで少しずつ疑問は解消され、ここまで歩むことができたと思っている。今回の総会では役員の改選もあるので、新しい体制で運営することになるが、これからも全員参加で運営していくことによって様々な課題を乗り越えることができるはずである」とあいさつした。
富田副会長が総務部会の活動を報告したあと、金久保淳哉副会長が分科会・研修部会活動概要を報告。伊原健太郎委員長が令和5年度経営分科会の中間報告を行った。
経営分科会の今年度のテーマは「塗装店におけるブランディングの検証」とした。伊原委員長の報告要旨は次の通り。
「ブランド品という言葉があるようにアクセサリーや車など高級品を連想させる方が多いと思うが、昨今では安さの中でも安定したクオリティ商品の提供、独自のデザイン商品の提供、現代の生活用品に寄り添った商品の提供、他社とのサービスの差別化や働き手の志向に合わせた働き方の提供などでブランディングに成功した事例が多数輩出されている。そのうえ、今まで行ってきた事業の延長線上ではなく新事業で成功している事例も少なくない」
「建設業界は衣・食・住のうち住の需要を担い、日本の市場規模では5位(約6%)となる。しかし、業界のイメージとしては依然として労働環境が悪く、厳しい労働を強いられるとった印象がある。最も重要なのは若手から魅力的だと感じてもらえる業界となることで、若手が参入・活躍・輩出されていく循環を作ることが支持される第一歩である。それは業界だけでなく自社に置き換えても同じことが言える」
「塗装店として会員各社が担っている施工領域は橋梁・大規模建築・戸建て・新築・改修など多岐にわたる。また、会社規模も大小様々である。既に世の中からブランドとして認識されている企業もあるが、どんな境遇であっても社会から認識され、社会に貢献していくことが責務である」
研修会は▽「人が育つ場づくりとコミュニケーション」(石丸健一講師)▽「ギャンブルはビジネスに通じる」(のぶき講師)▽「経営者に必須、テストステロンを上げる方法」(眞野太郎講師)などを実施した。勉強会は▽「世代別の傾向を知る」▽「チャットGPTで遊んでみる」をテーマに開催した。
役員改選では指名推薦により小柳会長(久野建装)が再選。副会長に冨田康博(富田鋼装)・中村郷太(ナプコ)、会計に加藤貴康(昌英塗装工業)、理事に安田健太郎(石澤塗装)、監査役に金久保淳哉(カナクボ)の各氏が選出された。
日本塗装時報第2091号(2024年3月18日号)掲載記事