建設産業女性定着支援ネットワーク全国大会

建設産業女性定着支援ネットワーク全国大会

建設業振興基金

振興基金がオンラインで開催

 建設業振興基金は2月13日、YouTubeによるリアルタイム配信で「建設産業女性定着支援ネットワーク全国大会」を開催した。全国大会ではあらかじめ定めたテーマに沿って、参加団体を複数のグループに分けてディスカッションした。以下ではその一部を紹介する。

 グループ意見交換会では「次期行動計画の策定に見据えた女性のさらなる活躍・定着に向けた諸課題について」をテーマに①働きやすい現場の労働環境の整備について、快適トイレやその他に必要と思われる設備といったハード面や生理休暇等の制度活用にあたって障壁といったソフト面②建設産業の魅力、働きがいの発信などによるイメージ戦略―について、若年者向けの魅力発信の取組の今後の課題などを話し合った。

 日本建設業連合会の「けんせつ小町委員会」では「職場環境整備チェックリスト」を作成した。現場用・管理部門用・全体用があり、現場の環境整備状況をスマートフォンからでも簡易にチェックができるのが特長で、▽こまちっぷす(改善のアイデアや商品の発生費用などを記載)▽女性用トイレと更衣室の設置率100%を目標に掲げる▽フォローアップアンケートの実施―などを行った。

職場環境の整備には上司の理解が不可欠

 ブロック意見交換会における議論では「働きやすい環境を整備するためには社内の理解が必要。そのため、同会では若手経営者で構成される青年部会と勉強会を開催している」「中小企業は経営者の考え方次第で会社が大きく変わるため、リーダーシップが重要」「制度(育児休業や時短勤務等)利用を促進するためには、会社として現場や会社に残された人のフォローも重要。そうしないと周囲に遠慮して制度利用が進まない」

「女性のみならず、男性や上司などマネジメント層の理解も必要」「柔軟な働き方の実現には各人の業務量の最適化が重要であり、属人的な業務体制の改善が必要」「公共工事の現場に遠隔臨場が導入される等、IT化やDX化の進展に伴って社員のITリテラシーの向上が必要」―などが指摘された。


仕事内容をPR情報発信が重要

「建設業の中でも積算をする方、図面を書く方、事務の方、営業の方と色んな業種があり、女性でも働きやすい環境だということのPRや、専門技術がなくても入職することが可能であることのPR、工業高校だけではなく例えば情報処理系の高校へ行き建設業もパソコンを使った作業が多いことや実際の仕事内容などを説明し、ドラマなどで思い込まれている建設業のイメージを払拭する活動が必要」

 「建設現場は囲いがされ、立ち入り禁止のバリケードで危険な場所といったイメージがある中、現場見学会で普段立ち入ることができない場所に最初は興味のない人たちにも体験していくうちに興味が湧き、最先端の技術や安全面の配慮、多くの人たちが工事に関わっていることが分かり、非常に盛り上がった」などの意見・感想が述べられた。

日本塗装時報第2091(2024年3月18日)掲載記事

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