塗料メーカートップの年頭あいさつ
日本ペイントHD/関西ペイント
新中計で成長を加速 日本ペイントHD・若月雄一郎共同社長
2023年を振り返りますと、ようやくコロナが収束し世界経済が回復の兆しを見せる中、国内では約33年ぶりの株価の高騰や、ChatGTPなどの生成AIの普及が急速に進むなど、目まぐるしく変化する1年であったと思います。当社グループは、変化に柔軟に対応しながら、既存事業の拡大と積極的なM&Aの両輪で成長を加速させ、「株主価値最大化(MSV)」の実現を目指してまいりました。
国内事業においては、一昨年からの原材料高騰に対処するため地道な値上げ活動を実施したことに加え、業務プロセスの改善等による効率化を進め、利益率を大きく改善しました。また、特約店や販売店の皆さまが24時間購入できるGoodJobシステムを業界初で導入するなど積極的にデジタル化も取り入れました。そしてコロナ後復活した対面での特約店の皆さまとの懇親会や、各種展示会への出展など、コロナ前の活気が戻りつつあると感じられる1年でした。また事業では、自動運転を補佐する塗料、ターゲットラインペイントの実証実験を全国各地で実施するなど新製品開発にも力を注いでまいりました。
人財への投資を最優先に 関西ペイント・毛利訓士社長
当社の事業環境においては、一部の原材料費が低下してきたものの全体としては高止まりの状況が続いていることに加え、物流コストやエネルギーコストの高騰などの影響で、厳しい経営環境が続きました。今年度の第二四半期では、売上と全ての段階利益において過去最高を更新することができました。苦しいときに頑張ってきた努力が今、数字になって現れており、当社の変革、皆さんの頑張りに自信を深めた1年でした。
今年は、第17次中期経営計画の最終年度であるとともに、第18次中期経営計画を定めるという非常に重要な1年となります。17中計は、持続的成長サイクルを作る変革期と位置付けていますが、最後の1年でこのサイクルをしっかりと作り出し、来たる18中計では成長軌道を確固たるものにしていきます。