女性ネットワークの会 桃山高で塗装体験教室「建築の魅力を若者に」
日本建築仕上学会・女性ネットワークの会
日本建築仕上学会・女性ネットワークの会(熊野康子主査)は昨年12月13・14日の2日間、大阪市阿倍野区の桃山学院高等学校で、建築業の魅力を伝えることを目的とした塗装教室を実施した。後援は(一財)建設業振興基金の建設産業女性定着ネットワーク。同校での塗装体験教室は今年で3回目。塗装したのは普段使用している教室の壁面。職人のアドバイスに耳を傾けながら黙々と作業し、塗るごとにめきめきと腕を上げていった。
塗装体験後は教室を移動し、トークイベントを実施した。熊野主査が▽日本建築仕上学会、女性ネットワークの活動内容▽さまざまな建築の仕事▽建築業のSDGs▽最新の建築技術▽女性の就業環境―について説明。同会運営委員や関係者が高校生の頃の職業観、建築の仕事に就いたきっかけ、仕事のやりがいについて語った。
「建設業で働きたい」は36%参加者のアンケート結果
イベント終了後、女性ネットワークの会と建設業振興基金は参加生徒にアンケート調査を行い、その結果をまとめた。
建設分野で女性の活躍、定着の取り組みが進んでいることについては「詳しくは知らなかった」(63・6%)、「知らなかった」(27・3%)が大半だったが、イベントに参加した結果「建設産業のイメージと多くの女性が働いていること」に、自身の考えが「良い意味で大きく変わった」(72・7%)、「良い意味で少し変わった」(27・3%)と回答した。
「将来建設業で働いてみたいか」には、「働いてみたい」(36・4%)、「分からない」(59・1%)で、イベント参加者の約3分の1が建設業への入職に前向き。その理由は「やりがいが感じられる」「今日の体験が楽しかったから」「建設の過程を内部から知りたい」「自分の結果が分かって、誇れるのは素敵」「ものをつくることが好き」などを挙げた。
日本塗装時報第2061号掲載記事