昭和会(東京、小柳心弥会長)は6月22日午後、熱海後楽園ホテルで、令和6年度分科会発表会を開いた。
来賓および各地団体を紹介したあと、小柳会長は「昨年、4年ぶりにこの発表会を開催でき、今年も全国の皆さんともお会いでき、嬉しく思っている。近年、この業界では後継者の問題をかかえている会社が多いと思う。当会でも数年前から会員の減少という課題をかかえている。会員増強の意味を含め、3月にホームページをリニューアルした。より広く、より多くの人にこの会を知ってもらいたい、という思いから、本日ご出席の愛知昭和会のサイトも参考にさせていただき、リニューアルしたもので、ぜひ一度ご覧いただきたい。本日、発表する分科会では、自分たちの問題を確認し、各社の課題をさらけ出した。経営理念や経営方針を確認し、採用面にも触れており、皆さんの役に立ち、楽しんでいただけるものと思う」とあいさつした。
来賓の加藤憲利日本塗装工業会会長、槌谷幹義日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会会長、山﨑久康東京都塗装工業協同組合副理事長が祝辞を述べた。
続いて分科会発表に移り、経営分科会の伊原健太郎委員長が「塗装店におけるブランディングの検証」のテーマについて、1年間の研究成果を発表した。
伊原委員長は▽テーマ選定理由▽ブランディングの基礎知識▽塗装店が抱える課題▽インナーブランディングの重要性▽実践!事業戦略、採用計画▽未来に残る会社は雇用を生み出す会社▽まとめ「跡継ぎが備えておくべきこと」―などについて、会員へのアンケート調査結果を元に説明した。
「塗装店が抱える課題」は、企業規模によって異なるが、「インナーブランディング」(企業理念やビジョンなど目に見えない概念や価値を社員に理解してもらう活動)の重要性は共通している。
伊原委員長は自社と会員2社の例をもとに、事業戦略、採用計画を具体的に紹介。企業の「採用力」は求人環境(業界の有効求人倍率などの市況)、企業力(企業ブランド)、労働条件、採用活動がポイントになることを説明し、ブランド力の弱い中小企業の場合、特に労働条件と採用活動が重要であることを強調した。
次に、勉強会チームの磯部武秀会員が「チャットGPTで遊んでみる」をテーマにした研究結果が報告された。
また、北海道昭和会からは、今年9月13日に開催する設立50周年記念式典の紹介があり、全国各団体会員の参加を求めた。
発表会終了後は来賓や各地昭和会会員らと懇親会を催した。
日本塗装時報第2095号(2024年7月18日号)掲載記事