塗料メーカー各社の2024年3月期決算(3)大日本塗料
大日本塗料は減収だが増益 照明機器の需要が増加
大日本塗料の2024年3月期連結決算は、粉体製造子会社の合弁解消などが影響し、売上高719億40百万円(前の期比1・2%減)。利益面では価格是正の浸透と照明機器事業の収益力強化が寄与し、営業利益49億1百万円(同24・2%増)、経常利益53億36百万円(同23・6%増)、純利益46億円(同33・0%増)。 国内の売上高は505億51百万円(同5・1%減)、営業利益は22億円(同2億14百万円増)。粉体製造子会社の合弁解消に伴い売上高は減少したが、利益面の影響は少なかった。工業用分野は建材用塗料の需要減少が影響し、前の期並みに留まった。
海外の売上高は85億29百万円(同5・7%増)、営業利益は4億16百万円(同2億12百万円増)。東南アジア地域は、シンガポール及びマレーシアは需要が減速した。タイ及びインドネシアで自動車部品用塗料の需要が回復した。メキシコは自動車生産台数の回復により需要が増加した。中国は日系自動車メーカーの減産により販売低迷が継続した。
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照明機器事業の売上高は96億86百万円(同13・2%増)、営業利益は18億90百万円(同6億4百万円増)。業務用LED照明は価格是正の進展もあり増収増益。商業施設向けや建築向けを中心に前期に引き続き需要が増加した。UVランプは主に半導体関連市場向けに紫外線殺菌用途の需要が増加した。 蛍光色材事業の売上高は11億75百万円(同1・8%増)、営業利益は28百万円(同42百万円減)。
その他事業の売上高は19億97百万円(同9・7%増)、営業利益は1億38百万円(同21百万円減)。 2025年3月期の予想は、売上高740億円(前期比2・9%増)、営業利益42億50百万円(同13・3%減)、経常利益45億円(同15・7%減)、純利益38億円(同17・4%減)、1株年間配当金40円(5円増配)。
日本塗装時報第2093号(2024年5月18日号)掲載記事
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