塗料メーカー各社の2024年3月期決算（4）関西ペイント

関西ペイント、純利益６７１億円　国内外の自動車用が好調

　関西ペイントの２０２４年３月期連結決算は、売上高５６２２億77百万円（前の期比10・５％増）、営業利益５１５億95百万円（同60・８％増）、経常利益５７６億85百万円（同43・４％増）、純利益は有価証券売却益やインドの土地売却に伴う特別利益を計上し６７１億９百万円（同１６６・４％増）。期末配当金は１株22円とし、前回発表時より２円増配する。

　日本国内の売上高は１６５３億１百万円（同８・４％増）、営業利益は２１４億51百万円（同61・５％増）。自動車分野は前年を上回った。工業分野、建築分野、自動車補修用、防食分野は市況が低調だったが販売価格の改善により増収。船舶分野は外航船修繕向けの数量増加などで前年を上回った。利益面は一部の原材料価格の低下と販売価格の改善で増加した。

　インドの売上高は１３６６億48百万円（同７・１％増）、営業利益は１４８億７百万円（同34・８％増）。建築分野は販売促進活動を推進するが市場の激化やインフレ影響により低価格品へのシフトも進み売上高は前の期並み。自動車分野は販売価格の改善も寄与し増加した。　欧州の売上高は１３５９億２百万円（同21・３％増）、営業利益は50億68百万円（同１５４・５％増）。トルコは自動車分野が好調。その他欧州各国は工業分野を中心に需要が堅調。

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　アジア地域の売上高は７１８億76百万円（同５・６％増）、営業利益は１０５億48百万円（同43・６％増）。中国は自動車生産台数は増加したが需要は伸び悩んだ。タイ、インドネシアは自動車生産が落ち込むが、販売価格改定により売上は前年を上回った。マレーシアは自動車生産は堅調に推移し前年を上回った。アフリカ地域の売上高は４３３億38百万円（同３・６％増）、営業利益は40億77百万円（同49・７％増）。南アフリカは工業分野の需要や販売価格の改善などで売上は前年並み。東アフリカ地域は建築分野が堅調に推移した。　北米の売上高は自動車用が好調で92億10百万円（同30・７％増）、営業利益は32億97百万円（同１３９・９％増）。

　２０２５年３月期の予想は、売上高６１００億円（前期比８・５％増）、営業利益５６０億円（同８・５％増）、経常利益６００億円（同４・０％増）、純利益４００億円（同40・４％減）、１株年間配当金44円（４円増配）。

日本塗装時報第2093号（2024年5月18日号）掲載記事

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