日塗装会員完工額 前年度比6・8%増の9501億円 民間中心に改修工事が堅調
日本塗装工業会
日本塗装工業会(加藤憲利会長)がまとめた令和5年度塗装工事業者実態調査(令和5年9月1日現在)によると、同会会員の完成工事額の総額は9501億4百万円で、前の年度に比べ6・8%増加した。41支部で増加し、減少したのは6支部にとどまった。1事業所平均は4億21百万円で、同5・3%伸びた。新築・塗り替え別の比率は新築14・6%に対し、改修85・4%。前年度に比べ新築は低調だったが、改修が増加した。官庁・民間工事の割合は15・4%対84・6%で、民間工事の比率が高まった。
完成工事額を支部別にみると、多い方から▽東京20 40億95百万円(前年度比8・6%増)▽神奈川954億60百万円(同18・1%増)▽大阪866億55百万円(同3・0%増)▽山口699億88百万円(同5・8%増)▽愛知642億38百万円(同3・4%増)の順。 支部別の伸び率では▽神奈川(同18・1%増)▽熊本(同14・5%増)▽宮城(同13・0%増)▽岩手(同12・8%増)▽山形(同12・4%増)などが高い。前年度より増えたのは41支部、減少したのは6支部。 1事業所平均では▽秋田(同14・5%増)▽岩手(同12・8%増)▽山形(同12・4%増)▽岐阜(同11・9%増)▽神奈川(10・5%増)などが高い伸びを示した。
新築・塗り替え工事別では、新築工事1321億44百万円(構成比14・6%)に対し、改修工事は77 56億89百万円(同85・4%)。前年度に比べ、改修工事の比率が1・5ポイント増えた。官庁・民間別では、官庁工事1365億29百万円(同15・4%)、民間工事7526億87百万円(同84・6%)。前年度より民間工事の比率が0・7ポイント上がった。
民間工事の請負種類別では、元請工事3201億34百万円(前年度比3・1%増)、下請工事4325億53百万円(同7・6%増)。構成比は元請が42・5%、下請が57・5%で、前年度より1・1ポイント下請比率が増加した。 工事分野別の構成は、建築塗装4468億70百万円(構成比47・0%)、防水870億80百万円(同9・2%)、橋梁塗装1031億60百万円(同10・9%)、タンク・プラント597億35百万円(同6・3%)、道路・ライン・土木コンクリート321億90百万円(同3・4%)、その他2209億21百万円(同23・3%)。
CCUSカード取得者は33%増
今回の調査によると、建設キャリアアップカードの取得者合計は8434人で、前年度より32・9%増えた。直用工(1万5204人)のうち、すでに半数以上が取得した。内訳はレベル1=6104人、レベル2=488人、レベル3=374人、レベル4=1468人。
日本塗装時報第2092号(2024年4月18日号)掲載記事