|シリーズ「塗料・塗装業界とDX」
「蔵衛門」開発者に聞く写真を起点にした建設DX
――クラウドで情報共有を行うDXサービスが数多く上市され、現場での活用も始まりました。写真管理ソフトとして高い市場シェアを持つ「蔵衛門」に、チャットや情報共有ができる機能が付いたことで、現場のDXが期待できそうです。
「写真管理ソフトの『蔵衛門御用達』では、2020年に無料のバックアップクラウドサービスを開始しました。これまでの間に約10万件の工事現場から1・5億枚を超える工事写真が保管されました。
その写真データを解析したところ、黒板入りの記録写真を撮る目的だけでなく、作業の確認や職人への指示出し、各種報告書の作成など、さまざまなシーンで写真が利用されていることが分かりました。
また写真を共有するのにLINEなどのチャットアプリを使っておられるお客様が多いことを知りました」
撮影した写真をチャットで共有
「チャットアプリで写真を送るためには、一旦写真をスマホに取り込まなければなりません。チャットアプリに送られてきた写真や資料も、まずスマホに保存してから他のアプリに移す必要があります。
写真を移しかえるのに手間が掛かる、蔵衛門でチャットはできないのか―そういった現場の声にお応えして考案したのが、『蔵衛門Pad』で撮影した写真をそのままチャットで送信することができるクラウドサービスです」
(聞き手・富永みくに)
日本塗装時報第2056号掲載記事