日ペHD 中国の生産・物流は回復へ 機関投資家向け説明会で
日本ペイントホールディングス

日本ペイントホールディングス(田中正明会長兼社長CEO)は2月21日、東京都千代田区のトラストシティカンファレンス・丸の内で「2020年度機関投資家向け説明会」を行い、証券会社の担当者らに、自社ブランドの紹介や今後の経営方針などを説明した。
この中で、新型コロナウイルスの感染拡大により影響を受けた中国での生産体制について報告。武漢周辺で操業を停止している工場はあるものの、中国国内での生産は6割、物流は3~4割まで回復し、顧客の需要には応えられているとした。その一方で、発表を延期している20年12月期の業績見通しについては、沈静化の目途が立った時点で行うとした。

海外の生産拠点のうち、中国工場では先進的なサプライマネジメント(物流システム)が確立されており、オペレーションルームの壁一面に生産状況や輸送状況がリアルタイムに把握できるダッシュボードを設置している。デジタル化・全自動化も進んでおり、基幹工場もわずか20人の従業員ですべてのオペレーションを行っているという。国内生産を抜本見直し SCMのデジタル化推進 今後の戦略としては、国内生産拠点の見直しによる生産性向上、M&Aの実施、グローバルガバナンスの強化を中心とした各施策を推進。日本国内の老朽化した生産設備を刷新し、受注から生産・配達・販売までのサプライチェーンのデジタル化・自動化を図る。
日本塗装時報第2035号掲載記事