NSK総会 「生産数量の底打ちを期待」

藤井会長

 日本建築仕上材工業会(NSK、藤井実広会長)の令和7年度(第61期)通常総会は5月9日、東京・明治記念館で開かれた。

 冒頭、藤井会長は「令和6年度は新型コロナウイルス感染症の拡大が終息し、建築業界には回復の兆しが見える1年だった。一方で世界経済の減速や急激な為替変動、原材料価格の高騰など、下振れリスクも存在し、景気の先行きは不透明な状況が続いている。NSKの6年度生産数量統計では、仕上塗材、左官材料・補修材料の合計は前年比98・5%になった。内訳は仕上塗材が97・5%、左官材料・補修材料が99・0%と微減した。仕上塗材では生産数量第1位の可とう形改修塗材Eは4・3%の減、2位の薄塗材Eが3・3%の減、3位の複層塗材が2・4%の増となった。特に、賃上げ等による活性化で需要増が期待されていた住宅改修需要の回復が遅れている。今年度は消費の活性化や住宅塗り替え需要の回復や官民の設備投資による需要増も予想され、今年こそ生産数量の底打ちが期待される。

 昨年度のNSKの活動では建築工事標準仕様書・同解説、JASS23吹付工事およびJASS18塗装工事の改定のため、日本建築学会に設置された塗装・吹付け工事改定小委員会などに委員を派遣した。また、建築研究所とリフリート工業会との共同研究『塩害環境下におけるコンクリート内部の鉄筋腐食抑制に関する研究』の報告書作成に協力した。このような活動を通じ仕上塗材、左官材料の普及・発展に努める次第であり、引き続きご協力をお願いしたい」と述べた。

 議事では、令和6年度事業報告・同決算報告、令和7年度事業計画・同予算案を可決承認した。

 引き続き、井上照郷相談役が「社会人になって学んだこと」と題して、記念講演を行った。

湿式仕上技術センター総会「ラスモルタル外壁の安全性をPR」

原田理事長

 日本建築仕上材工業会の総会に続き、NPO法人湿式仕上技術センター(原田進理事長)の令和7年度通常総会が開かれた。

 原田理事長は「戸建て住宅の外壁はサイディングが約80%、ラスモルタルが約7%である。そのような中、台風、地震等が多く発生し、外壁の安全性が問題になっている。ラスモルタル外壁の安全性は数多く確認されており、3月には古賀先生にお願いし『モルタル外壁住宅の展望』と題して講演会を行った。今年度もNSKと連携を図りながら、湿式材料・工法の普及活動を進める所存である」とあいさつ。

 議事では、令和6年度事業報告・決算・会計監査報告、令和7年度役員変更、同事業計画・予算を承認した。

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