関西ペイント転換社債発行 総額１０００億円
関西ペイント
関西ペイントは２月21日、Ｍ＆ＡやＥＳＧ投資などに充当する、総額１０００億円のユーロ円建て新株予約権付社債（ＣＢ）を発行すると発表した。うち４００億円は資本効率向上のための自社株買いに充てる。同社では成長に向けた経営資源投入として、欧州での事業拡充を目指したＭ＆Ａや、国内事業の再編成・効率化などに積極的に投資してきた。今後も、自動車用塗料をはじめとしたＢｔｏＢ領域や、欧州・インドを中心とした海外事業の収益拡大などを推進する。
ＣＢ発行にあたっては、転換制限条項の付与により、期中の株価が転換価額の１３０％（～満期３か月前）を一定期間超えて推移しない限り、ＣＢ投資家が転換請求することのできない、負債性の高いスキームを採用。また、異なる２種類の現金決済条項の付与により、希薄化を抑制する。 同社では第17次中計スタート以降、株価は高水準で推移しており、良好な発行条件での資金調達が可能になった。
今回のＣＢ発行による資金の使途は▽２０２９年３月までをめどに、欧州・インド地域等におけるボルトオンＭ＆Ａ資金として約４００億円▽２０２５年までをめどに、ＥＳＧの推進に向けた積極的な研究開発や設備投資の実行、サプライチェーン刷新・ＩＴ改革／ＤＸ戦略・人材への投資を通じた更なる経営基盤の強化に係る資金の一部、及び借入金の返済資金として約２００億円▽資本効率の改善及び株式数削減を通じた１株当たり株式価値の向上を図る目的で実施する自己株式取得のための資金約４００億円―としている。
日本塗装時報第2091号（2024年3月18日号）掲載記事
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