大日塗 トンネル工事のリスクを低減 コンクリート打継部の付着防止材発売

 大日本塗料は、業界で初めてトンネル覆工コンクリート打継部の専用塗料「セパリートコート」を発売した。

 トンネル工事の際、トンネル内の覆工コンクリート打継部で、コンクリートのひび割れや剥落などのリスクが問題になっている。

 山岳トンネルの工事は、まず掘削面と移動式型枠(セントル)の隙間にコンクリートを打設し、先打ちコンクリートの硬化後にセントルを延伸方向へ約10m移動し、後打ちコンクリートを打設する方法で行われる。

 先打ちと後打ちのコンクリートは打継部で接触するが、この打継部でコンクリートの硬化収縮や温度変化により引張応力が蓄積し、ひび割れの発生やコンクリート片の剥落などが生じると考えられている。

 こうしたリスクを減らすため、同社では打継部のコンクリート同士の付着を防ぐ打継部の専用塗料「セパリートコート」(NETIS登録番号KK―240023―A)を開発した。

 先打ちコンクリートの硬化後に塗布することで、先打ちコンクリートの表面および表層に縁切り効果が付与される。そのため、後打ちコンクリートを打設しても、水などの成分が侵入しないため、コンクリート同士の付着を抑制できる。

 施工は刷毛やローラーで可能。乾燥後はクリヤーになるため、仕上がり外観に影響がない。また、水中でも塗布でき、水路トンネルなどにも適用できる。

 同社ではトンネル工事に携わるゼネコンを中心に提案を進めることにしている。

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