塗料メーカー各社の2025年4~12月期決算

 日本特殊塗料が2月12日発表した2025年4~12月期連結決算は、主に塗料関連事業の減収により売上高460億67百万円(前年同期比6.7%減)。営業利益は将来の収益拡大を見据えた戦略投資を進めた結果、27億35百万円(同13.1%減)、経常利益は自動車製品関連分野における海外事業が堅調で、持分法による投資利益が回復し47億74百万円(同3.3%増)。純利益は固定資産売却益の計上などにより41億37百万円(同25.0%増)。
 建築・構築物用塗料は前期並みで推移したが、集合住宅大規模改修工事は前年同期にあった大型物件の反動減の影響を受けた。
 通期の予想は、前回発表と同じく売上高605億円(前期比8.4%減)、営業利益30億50百万円(同31.6%減)、経常利益56億50百万円(同15.8%減)、純利益48億円(同2.9%減)。1株年間配当金110円(20円増配)。

 藤倉化成が2月12日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高414億89百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益17億80百万円(同57.2%増)、経常利益21億70百万円(同18.6%増)、純利益16億21百万円(同40.0%増)。
 建築用塗料の売上高は101億58百万円(同14.2%増)、営業利益は6億94百万円(同163.9%増)。新築がやや低調にだったが、リフォーム用塗料が集合住宅向け塗料を中心に堅調に推移した。
 通期の予想は前回発表を上方修正し、売上高550億円(前期比1.0%減)、営業利益20億円(同53.1%増)、経常利益33億円(同62.3%増)、純利益23億円(同350.1%増)、1株年間配当金18円(据置)。

 大日本塗料が2月10日発表した2025年4~12月期連結決算は、連結子会社化した神東塗料グループの業績が加わり、売上高702億46百万円(前年同期比27.5%増)と大幅造酒。営業利益は29億86百万円(同24.5%減)、経常利益34億20百万円(同23.0%減)、純利益は、前期に計上された子会社株式売却益の剥落により、純利益20億20百万円(同45.6%減)。
 一部製品におけるJISマーク表示の一時停止処分は昨年11月に解除されたが、一般用塗料の販売回復が遅れた。加えて、自動車部品や金属建材向けなど工業用分野も市況の低迷を受けた。インク・分散技術関連は、需要が底堅く推移している。
 海外事業は、売上高が2.5%増、営業利益が14.1%増。東南アジアでは日系自動車メーカーの生産低迷が続いたが、神東塗料の連結化が寄与。中国では需要減少に対しコスト抑制で利益を捻出した。一方、メキシコでは顧客の在庫調整や低採算品の販売抑制により減収となった。
 非塗料部門では、照明機器事業が商業・宿泊施設向けのLED照明で堅調な需要を捉えたものの、市場縮小が進む蛍光灯分野やUVランプ分野の落ち込みをカバーできず、セグメント全体で減益となった。また、文具向けなどが堅調だった蛍光色材事業は、高付加価値品の販売伸長により微増益を確保している。
 通期の予想は、前回発表と同じく売上高920億円(前期比26.9%増)、営業利益41億円(同13.1%減)、経常利益43億円(同17.3%減)、純利益29億円(同69.3%減)、1株年間配当金58円(9円増配)。

 エスケー化研が2月10日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高835億72百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益96億23百万円(同5.2%減)、経常利益130億69百万円(同6.5%減)、純利益95億90百万円(同4.2%減)。
 建築仕上塗材は特にリニューアル市場で耐久性・低汚染性に優れる高付加価値製品「プレミアムシリーズ」の販売に注力。売上高は730億88百万円(同1.3%増)だったが、セグメント利益は101億69百万円(同6.2%減)。
 耐火断熱材事業は都市部の再開発事業の受注が引き続き堅調に推移し、売上高91億11百万円(同9.5%増)、セグメント利益14億31百万円(同16.3%増)。
 通期の予想は前回発表と同じく売上高1090億円(同2.7%増)、営業利益128億円(同2.9%増)、経常利益149億円(同0.2%増)、純利益108億円(同0.7%増)、1株年間配当金120円(据置)。

 関西ペイントが2月9日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高4424億18百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益390億21百万円(同0.6%減)。経常利益は為替差益の増加などにより453億87百万円(同8.6%増)。純利益は前の期に計上した一過性の特別利益がなくなり299億82百万円(同8.9%減)。
 地域別では、日本市場は自動車・工業分野で販売価格の改善や拡販が進んだが、建築・防食分野の市況低迷や需要が一段落した船舶分野が重荷となり、セグメント利益は172億10百万円(同1.0%減)と微減した。
 インドは、内需は堅調ながらも市場の低価格シフトや円高による為替換算の影響を受け、売上高・利益ともに減少。欧州はトルコリラ安の逆風はあったものの、ボルトオン型M&Aの寄与や原材料価格の安定により、利益が13億14百万円(前年同期は97百万円)と大幅に改善した。
 アジアでは、タイやインドネシアで自動車生産が落ち込んだ一方、中国での伸長と徹底したトータルコスト削減が奏功し、セグメント利益は81億26百万円(同7.2%増)と増益を確保。
 アフリカで、南アフリカでの新規顧客獲得や東アフリカでの建築・工業分野の好調に加え、構造改革の進展が実を結び、セグメント利益は40億48百万円(同43.9%増)と急伸した。
 対照的に、北米を中心とする「その他」地域は自動車生産台数の減少や持分法投資利益の減少が響き、セグメント利益は14億93百万円(同46.9%減)。
 通期の予想は、前回発表と同じく売上高5900億円(前期比0.2%増)、営業利益510億円(同2.0%減)、経常利益550億円(同12.0%増)、純利益340億円(同11.2%減)、1株年間配当金110円(60円増配)。

 イサム塗料が2月6日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高62億20百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益7億17百万円(同25.8%増)、経常利益8億37百万円(同23.3%増)、純利益5億87百万円(同23.6%増)。
 自動車補修用市場でのシェアの維持・拡大を図り、顧客ニーズに沿った環境対応型塗料や高機能性塗料で販路拡大に注力。大型車両分野や工業用分野などの新規市場開拓や建築用塗料の受注拡大に努めた。
 通期の予想は、前回発表と同じく売上高83億20百万円(前期比2.0%増)、営業利益6億38百万円(同1.7%増)、経常利益7億78百万円(同1.5%増)、純利益5億60百万円(同2.0%増)、1株年間配当金50円(据置)。

 アサヒペンが2月6日発表した2025年4~12月期連結決算は、前年同期まで好調であったペット用品事業の売上が減少し、売上高121億77百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益6億1百万円(同25.6%減)、経常利益6億85百万円(同23.1%減)、遊休地の売却による固定資産売却益を計上したことによる純利益5億96百万円(同10.3%減)。
 20226年3月期の予想は、前回発表と同じく売上高160億円(前期比6.7%減)、営業利益6億30百万円(同27.2%減)、経常利益7億円(同25.8%減)、純利益6億円(同14.4%減)、1株年間配当金60円(据置)。

 神東塗料が2月5日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高166億77百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益2億86百万円(同2.2%増)、経常利益3億3百万円(同38.7%減)、純損失19百万円。
 インダストリアル分野は、工業用塗料分野は堅調だったが、一部建築資材向けが不調。
 インフラ分野は汎用品が低調に推移したが、防食塗料分野で重機向けおよび工場設備補修向け塗料が増加したほか、子会社の工事が好調に推移し全体で増加した。
 自動車用塗料分野は、出荷数量は減少したが、価格改定により売上高は増加。
 その他塗料分野は、主に軌道材料製品分野で道床安定剤の出荷が好調に推移した。
2026年3月期の予想は、前回発表と同じく売上高200億円(前期比3.7%減)、営業利益2億円(同13.3%減)、経常利益3億50百万円(同25.8%減)、純利益1億円。

 中国塗料が2月3日発表した2025年4~12月期連結決算は、売上高1019億30百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益129億22百万円(同11.0%増)、経常利益132億62百万円(同10.4%増)と増収増益。純利益は前年同期に特別利益(24億92百万円)を計上していた反動により87億99百万円(同17.7%減)。
 主力の船舶用塗料は、新造船向けでは中国での建造量増加や価格適正化により堅調に出荷を伸ばした。修繕船向けでも、国際海事機関(IMO)の燃費規制対応を背景に、CO2排出量を削減する高性能船底防汚塗料の需要が欧州を中心に高まった。
 セグメント別では、日本市場の回復が鮮明だ。新造船向けの価格改定に加え、一時は苦戦した修繕船向けも大型案件の受注回復で増収に転じた。日本セグメントの利益は25億9000万円と前年同期から48.0%増加した。
 中国は前年の工程遅延の反動もあり、新造船向けが大幅に伸長。韓国も大型案件がピークアウトしつつあるものの、環境対応型製品の販売と為替の追い風で38.2%の増益となった。
 通期の予想は、売上高1370億円(前期比4.5%増)、営業利益175億円(同13.8%増)、経常利益177億円(同7.4%増)、純利益115億円(同16.2%減)、1株年間配当金111円。(14円増配)

 川上塗料が1月14日発表した2024年12月~2025年11月期連結決算は、売上高59億32百万円(前年同期比0.3%増)。
 利益面では営業利益54百万円(同41.6%減)、経常利益96百万円(同32.6%減)、純利益72百万円(同57.6%減)と減益になった。機械・金属製品関連取引先の生産量の需要減少が影響した。
 2026年11月期の予想は、需要の回復や販売価格の是正などで売上高63億34百万円(前期比6.8%増)、利益面では生産効率改善などを行い営業利益2億7百万円(同281.0%増)、経常利益2億38百万円(同147.3%増)、純利益1億82百万円(同151.7%増)、1株年間配当金45円(1円増配)。

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