大阪府建団連 第6回建築・土木技能体験フェア開く
大阪府建団連/雇用推進研究会 / 建設産業専門団体近畿地区連合会
大塗装・近畿外仕協ら参加
第6回建築・土木技能体験フェア2019(技フェスタ、主催・大阪府建団連、共催・雇用推進研究会・建設産業専門団体近畿地区連合会)が9月20、21日の2日間、大阪・花博記念公園鶴見緑地ハナミズキホールで開かれた。若年技能者の確保・育成をめざし、工科高校・専門学校の生徒や一般を対象に、専門工事業のさまざまな仕事を紹介する参加型イベント。会場内や屋外には多数の実演ブースが設けられ、建設ものづくりの楽しさを来場者が実際に体験した。大阪府塗装工業協同組合(川原貞儀理事長)、近畿外壁仕上業協同組合(神農竹夫理事長)のブースでは、塗装や調色などの体験イベントが親子連れの来場者らに好評だった。
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建設業の原点は現場にあり
初日の開会式では山本正憲・大阪府建団連副会長が「このイベントは、専門工事業者が一堂に集まり、子供から大人までが建築・土木の技術を体験できる数少ない催しとして知名度も上がってきた。私は常々『建設業の原点は現場にあり、現場の原点は職人にあり』という視点を大事にし、あらゆる場で職人の処遇改善を訴えてきた。建設業界は縦割りで動いているが、横のつながりが大切である。日本の構造物を作り上げ、その歴史と文化を引き継いできたのは建設業であり、その中心的役割を担ってきたのは優れた職人にほかならない。わが国の社会基盤整備の重要な役割を担う建設業の正統な文化を受け継ぎ、第一線で働く職人がものづくりに誇りを持てる環境整備の推進を願っている。この催しが一般の方々に少しでも建設業への理解を深めてもらうことを期待している」と北浦年一会長のメッセージを代読した。
次に、企画実行委員会・一貫坂彰委員長は「技フェスタは平成26年11月に第1回目を開催した。当初は大阪府下の高校生、専門学校生を対象として、建設業界への入職を促進するのが目的であった。その後、どんどん進化し、若い女性やお子様まで幅広く参加していただくことになった。少子高齢化により若い人が減っており、特に建設業では10年先、20年先に若い担い手をどのように確保し、育てていくかが大きな課題である。この催しで建設業の仕事を体験し、将来入職を希望する人が一人でも多く増えることを願っている」とあいさつした。
続いて河田浩樹・近畿地方整備局副局長、中井誠次・大阪府住宅まちづくり部建築振興課長、左藤章衆議院議員、宗清皇一衆議院議員、熊野正士参議院議員、徳村さとる大阪府議会議員、水原慶明守口市議会議員が祝辞を述べた。
引き続き、「建設技能者の確保・育成~元請・下請が語る雇用対策の現状~」をテーマに、元請側から河原慎治鹿島建設建築部建築工事管理部長、下請側から日出昌宏吉川組土木部長が、会社の概要と具体的な取り組みを説明。これを受けて、東美恵子氏(EAST―1住まいるらぼ)がコーディネーターとなり、パネリストに神農泰正氏(ダイワテック)、荒谷直人氏(関西スチールフォーム)、アドバイザーに永富栄三近畿地方整備局建設産業調整官、若山喜行大阪公共職業安定所雇用開発部長、森村利和布施工科高校校長が参加して、パネルディスカッションを行った。
塗装・左官・設備・土木 などのブースを設置
会場には、塗装、外壁のほか、左官、設備、土木、タイル、ガラス、型枠、鉄筋、内装GL、造作大工、建築大工、建具、鳶、機械研ぎ、電気、建築防水、道路防水、生コン圧送、鉄筋ガス圧接、高所作業車などの各ブースが設けられ、それぞれのブースで来場者が実際に作業を体験した。
塗装ブースでは、フォトフレームに塗装し作業中の様子を撮影して持ち帰れる「オリジナルフォトフレーム制作」、デコラティブペイント塗装、しっくいボード塗装、外壁ブースでは調色体験、微弾性フィラー塗り、吹付ローラー作業体験などのコーナーを用意。来場した高校生や親子連れらは楽しそうに作業に熱中していた。
このほか、会場では作業服のファッションショー、ゆるキャラの紹介、ヒップホップダンス、左官壁塗り競技会、大阪産業大学附属高校チアリーディング部によるパフォーマンス、丸太切り競争、カンナ削り競争など、盛りだくさんのイベントが催された。
閉会式は21日午後4時から行われ、盛会のうちに田伏健一建団連副会長(大阪府塗装工業協同組合代表理事)による閉会あいさつで締めくくった。
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日本塗装時報第2029号掲載記事