「変化への感度を」大日本塗料・里隆幸社長
大日本塗料
皆さんがこれから仕事を進める上で、重要なキーワードは「カスタマー・ファースト」です。真に顧客や市場が望む商品やサービスを生み出す為に、自分の与えられた役割の中でどう貢献すべきかを業務の中で考え、先輩や上司からも聞き、仕事に取り組んで下さい。
昨今、新型コロナウイルスによる実体経済への影響など、常識や価値観では考えられなかった動きが世界中で起き、政治・経済・社会において不確実性が増してきております。
この様な中、当社は今期から新中期経営計画がスタートします。そのキーワードは『変革の断行』です。新中期経営計画の具体的な施策を行う中では、様々な「変化」「変えなければならない事」が発生します。環境の変化に対応し、すべき事を確りやる事が重要になります。
「変化」は「進化」と言われますが、変化のある所には、進化のチャンスがあり、そこには個人の成長やビジネスのチャンスが生まれます。大切な事は、変化に絶えず敏感に反応し、変化を先取りするという意識を持ち、チャンスを掴む事です。そのためには、意識するだけではなく、一人ひとりが常に勉強し感度を上げる事が必要です。
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世の中の動向に関心を持つ。それは仕事に関係する情報であったり、仕事に関係ない情報であったりと、様々な情報に触れる。その内容を自分だったらどうか、他の人だったらどうかと、興味や好奇心を持って掘り下げていく、そうする事で様々な知識が蓄積され、変化に対する感度が上がります。
続いて、社会人として成長していくために、基本的なことを4点申します。
①「社会人において信頼というものが如何に大切か」
皆さんは若いうちから色々な事にチャレンジする機会が与えられます。当然、失敗もありますが、仕事を行う上で頑張った結果の失敗は次の仕事で取り戻す事ができます。しかし、人としての信頼を失ってしまうと、これを取り返す事は大変難しい事です。ビジネスの世界で信頼を得る為には、「相手との約束を守る事」「相手の期待に的確に応える事」です。これにより信頼を得た人には仕事が与えられ、それを堅実にこなす事で、更により大きな仕事を任せてもらえるという好循環が続く事になります。
②「コミュニケーションを確りとる」
コミュニケーションとは単に伝達するだけではなく、理解して貰わなければなりません。コミュニケーションが良く出来ていれば、必ず良いチームワークが生まれ、仕事が円滑に進みます。また、コミュニケーションは挨拶から始まります。私自身のビジネス経験に照らしても、一流のビジネスパーソンは礼儀正しく、挨拶も爽やかです。真心を込めた挨拶を今日から実行し、1日も早く職場の一員として溶け込んで下さい。また、一流のビジネスパーソンには他にも共通点があります。それは冒険心が強い事、挑戦心が強い事、負けん気が強い事、創造的である事、正義感が強い事、陽気で明るく積極的である事、反骨精神が強い事、そして大変な努力家である事です。
③「とことん考え抜く」
これから皆さんは上司や先輩から様々な事を学びますが、その際に「何故この仕事が必要なのか」「何故そうなるのか」を考える習慣を付けて下さい。何故なぜと掘り下げて考える事で、物事の本質を掴む事が出来、仕事理解が深まり、皆さんの成長に繋がります。
④「仕事が好きになる」
仕事をやり遂げる為には大変なエネルギーが必要です。そのエネルギーは自分自身を励まし、心を燃え上がらせる事で生まれます。心を燃え上がらせるには、仕事を好きになる事です。仕事に全力で打ち込み、やり遂げれば、大きな達成感と自信に繋がり、次の目標へ挑戦する意欲が生まれます。その繰り返しの中で、更に仕事が好きになり、どんな努力も苦にならなくなり、素晴らしい成果を挙げられます。つまり、「好き」こそが最大のモチベーションであり、意欲も努力も、ひいては成功への道筋も、全ては「好き」である事が源となります。
「企業は人なり」といいますが、皆さん一人ひとりの成長が当社の成長・発展に繋がります。皆さんの企業人としての成長と活躍を心より期待しております。
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日本塗装時報第2036号掲載記事