
アサヒペンは減収 ペット用品など低調
アサヒペンの2025年4~6月期連結決算は、全体的に個人消費が低迷、前年同期まで好調だったペット用品事業が伸び悩み、売上高は42億55百万円(前年同期比11・8%減)にとどまった。減収の影響で営業利益は2億34百万円(同30・9%減)、経常利益は2億64百万円(同28・6%減)。純利益は遊休地の売却で固定資産売却益を計上し、2億27百万円(同2・3%増)。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高172億円(前期比0・3%増)、営業利益9億円(同4・0%増)、経常利益9億60百万円(同1・7%増)、純利益5億80百万円(同17・3%減)、1株当たり年間配当金60円(据置)。
アトミクスは増収増益 道路用・遮熱塗料など堅調
アトミクスの2025年4~6月期連結決算は、売上高28億84百万円(前年同期比2・2%増)、営業利益91百万円(同142・0%増)、経常利益1億2百万円(同220・8%増)、純利益65百万円(同401・2%増)。
道路用塗料は、路面標示用塗料、カラー舗装材および補修関連製品が伸びた。汎用・床用塗料はアメリカの関税政策の影響で工場ユーザーの設備投資が鈍化したが、遮熱関連製品、高耐久製品が伸び、前年を上回った。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高130億円(前期比5・3%増)、営業利益4億40百万円(同25・4%増)、経常利益4億50百万円(同23・1%増)、純利益2億80百万円(同22・4%増)、1株当たり年間配当金17円(据置)。
イサム塗は減収増益 通期増収増益見込む
イサム塗料の2025年4~6月期連結決算は、塗装関連機器等の販売減少により売上高19億83百万円(前年同期比1・2%減)と減収。利益面では当初予定していた生産設備改修費用が第2四半期以降にずれ込んだため、営業利益2億12百万円(同20・7%増)、経常利益2億57百万円(同19・8%増)、純利益1億72百万円(同17・3%増)と増益になった。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高83億20百万円(前期比2・0%増)、営業利益6億38百万円(同1・7%増)、経常利益7億78百万円(同1・5%増)、純利益5億60百万円(同2・0%増)、1株当たり年間配当金50円(据置)。
エスケー化研 節約志向・人手不足が影響 耐火断熱材は堅調を維持
エスケー化研の2025年4~6月期連結決算は、売上高262億8百万円(前年同期比0・2%減)、営業利益28億20百万円(14・4%減)、経常利益23億61百万円(同60・0%減)、純利益20億38百万円(同50・7%減)。
建築仕上塗材事業は、特にリニューアル市場で超耐久性塗料や超低汚染機能で差別化した省エネタイプの遮熱塗料などに力を入れたが、売上高は229億79百万円(同0.7%減)と減収。耐火断熱材事業は、都市部の再開発事業の受注が続き、売上高は27億83百万円(同6.7%増)と増収になった。
通期の予想は前回発表と同じく売上高1090億円(前期比2・7%増)、営業利益128億円(同2・9%増)、経常利益149億円(同0・2%増)、純利益108億円(同0・7%増)、1株当たり年間配当金120円(据置)。
川上塗中間は赤字に 期初予想を下方修正
川上塗料の2024年12月~2025年5月期連結決算は、期初に発表した予想を下方修正し、売上高27億99百万円(前年同期比3・9%減)と減収。機械・金属製品関連取引先の生産量の大幅減による需要減少が影響した。利益面では原材料高騰や運搬費の増加で営業損失38百万円、経常損失18百万円、純損失11百万円と赤字になった。
2025年11月期通期の予想は、売上高57億90百万円(前期比2・1%減)、営業利益10百万円(同89・3%減)、経常利益38百万円(同73・4%減)、純利益24百万円(同85・9%減)、1株当たり年間配当金44円(設立80周年記念配当4円を含み14円増配)。
関ペ、今期は大幅増配 配当性向50%以上へ
関西ペイントは8月8日、2026年3月期の配当予想を修正すると発表した。配当性向を30%から50%以上へ引き上げ、1株当たり年間配当金を110円(前回発表は56円)とする。
2025年4~6月期連結決算は、売上高1446億80百万円(前年同期比0・5%減)。営業利益122億41百万円(同19・0%減)、経常利益は為替差益の減少などにより143億78百万円(同27・8%減)、純利益84億81百万円(同28・6%減)。
日本は売上高392億70百万円(前年同期比4・9%減)、セグメント利益は50億94百万円(同14.・7%減)。自動車用は堅調だったが、工業、建築、防食、船舶用分野が前年同期を下回った。
インドの売上高は369億64百万円(同8・2%減)、セグメント利益は44億21百万円(同18・4%減)。
欧州の売上高は378億87百万円(同12・6%増)、セグメント利益は26百万円(同97・0%減)。
アジアの売上高は166億16百万円(同3・9%減)、セグメント利益は25億円(同14・5%減)。
アフリカの売上高は114億92百万円(同12・4%増)、セグメント利益は10億81百万円(同35・8%増)。
通期の予想は、売上高6000億円(前期比1・9%増)、営業利益540億円(同3・7%増)、経常利益580億円(同18・1%増)、純利益360億円(同6・0%減)、1株年間配当金110円(60円増配)。
大日塗 神東グループの子会社化が寄与
大日本塗料の2025年4~6月期は、神東塗料グループの連結子会社化が寄与し、売上高は223億円(前年同期比27・6%増)と大幅に増えた。利益面は販売の伸び悩みや人件費の増加などが影響し、営業利益は7億5百万円(同35・4%減)、経常利益8億48百万円(同38・6%減)。前の期に子会社売却益があったため、純利益は3億81百万円(同67・2%減)。
国内塗料事業の売上高は172億87百万円(同 39・4%増)、営業利益は1億49百万円(同 65・8%減)。一般用分野はJIS影響が継続して販売が低調、工業用分野は自動車部品などの市況が不振だったが、インク・分散技術関連は増加した。
照明機器事業の売上高は22億74百万円(同3・9%減)、営業利益は3億44百万円(同26・4%減)LED照明分野は、再開発案件を中心とした商業施設向けや宿泊施設向けの需要が堅調。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高920億円(前期比26・9%増)、営業利益50億円(同6・0%増)、経常利益53億円(同1・9%増)、純利益34億円(同64・0%減)、1株年間配当金58円(9円増配)。
中国塗は大幅増収 船舶用塗料が堅調
中国塗料の2025年4~6月期連結決算は、売上高325億89百万円(前年同期比12・1%増)と増収。営業利益39億22百万円(同16・5%増)、経常利益39億66百万円(同2・4%増)。純利益は前年同期に特別利益(24億43百万円)を計上していた反動により25億31百万円(同48・9%減)。
主力の船舶用塗料分野は、新造船向けでは中国・韓国が堅調に推移し、大幅に増加。修繕船向けは、IMO(国際海事機関)燃費規制への対応などで世界的に高性能船底防汚塗料への需要が高まり、欧米や東南アジアが堅調に推移した。工業用塗料分野は主力の東南アジアで重防食塗料向の需要が減少したが、日本で販売価格の改定、需要の回復により増収。コンテナ用塗料分野は東南アジアの大口顧客の生産調整の影響を受け減収。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高1330億円(前期比1・4%増)、営業利益160億円(同4・0%増)、経常利益165億円(同0・1%増)、純利益110億円(同19・8%減)、1株当たり年間配当金97円(据置)。
藤倉化は減収増益 価格改定が奏功
藤倉化成の2025年4~6月期連結決算は、売上高136億77百万円(前年同期比5・7%減)、営業利益5億51百万円(同49・1%増)、経常利益6億57百万円(同16・6%増)、純利益4億86百万円(同27・2%増)。
コーティング材の売上高は69億49百万円(同8・1%減)、営業利益は2億43百万円(同1・2%増)。自動車向け塗料の国内販売は低調に推移したが、海外販売はタイ市場での新製品の立ち上げに加え、インド・ベトナム・インドネシア向け製品が好調。自動車向け以外の塗料は、国内外ともに販売が低調。
塗料の売上高は33億2百万円(同10・8%増)、営業利益は2億6百万円(同239・4%増)。主要顧客向けの出荷が価格改定の効果もあり好調。リフォーム用塗料は、集合住宅向けの需要が寄与した。
2026年3月期の予想は、前回発表と同じく売上高560億円(前期比0・9%増)、営業利益15億円(同14・9%増)、経常利益18億円(同<11・5%減)、純利益12億円(同134・8%増)、1株年間配当金18円(据置)。
日特は7・5%減収 大規模修繕工事が減少
日本特殊塗料の2025年4~6月期連結決算は、売上高151億36百万円(前年同期比7・5%減)、営業利益7億97百万円(同9・8%減)、経常利益14億55百万円(同11・5%減)、純利益11億58百万円(同4・0%増)。
塗料関連事業の売上高は50億4千万円(同17・9%減)、セグメント利益は2億1百万円(同21・5%減)。建築・構築物用塗料は前年同期並みだったが、集合住宅大規模修繕工事で大型物件の反動減が影響した。
自動車製品関連事業の売上高は100億92百万円(同1・2%減)、セグメント利益は5億93百万円(同5・0%減)。アジア地域における国内自動車メーカーの販売不振を受け、吸・遮音材の販売が減少した。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高630億円(前期比4・6%減)、営業利益27億円(同39・4%減)、経常利益51億円(同24・0%減)、純利益40億円(同19・1%減)。1株当たり年間配当金110円(20円増配)。
日ぺHD中間は34%増益 AOC社の連結など寄与
日本ペイントホールディングスの2025年1~6月期連結決算(国際会計基準)は、新規に連結したAOC社などの業績が寄与し、売上収益8524億28百万円(前年同期比4・3%増)、営業利益1211億75百万円(同31・1%増)、税引前利益1160億45百万円(同29・1%増)、中間利益886億94百万円(同35・6%増)、純利益874億54百万円(同34・4%増)。
日本の売上収益は1,006億44百万円(同3・5%増)、営業利益は99億12百万円(同9・5%増)。自動車用塗料は前年同期を上回ったが、工業用塗料は横ばい。汎用塗料は改修工事が低調だった。
ニプシーの売上収益は4383億79百万円(同4・3%減)、営業利益691億33百万円(同12・0%増)。自動車用塗料は中国の現地メーカー向け販売が好調。汎用塗料は、マレーシア、シンガポールが増加したが、その他地域は伸び悩んだ。
デュラックスグループの売上収益は1886億10百万円(同5・0%減)、連結営業利益は183億59百万円(同1・1%減)。
米州の売上収益は600億41百万円(同4・8%減)、営業利益は39億5百万円(同19・4%減)。
AOC社の売上収益は647億53百万円、営業利益は230億20百万円。
通期(2025年1~12月)の予想は、前回発表と同じく売上高1兆8200億円(前期比11・1%増)。営業利益2440億円(同31・0%増)。税引前利益2260億円(同25・5%増)。純利益1620億円(同28・7%増)。1株当たり年間配当金16円(1円増配)。