
菊水化は減収減益 戸建て塗り替えが低迷
菊水化学工業が11月13日発表した2025年4月~9月期連結決算は、売上高105億52百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益1億78百万円(同29.3%減)、経常利益1億84百万円(同40.7%減)、純利益94百万円(同45.5%減)。需要の多い戸建て塗り替え市場が低迷し、販売・工事ともに低調に推移した。
2026年3月期の予想は、前回発表と同じく売上高225億円(前期比5.2%増)、営業利益6億50百万円(同145.4%増)、経常利益6億91百万円(同102.1%増)、純利益4億33百万円(同161.1%増)、1株当たり年間配当金17円(据置)。
藤倉化は減収増益 集合住宅向けが堅調
藤倉化成が11月13日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高269億58百万円(前年同期比7.1%減)、営業利益10億17百万円(同39.8%増)、経常利益11億82百万円(同9.0%増)、純利益8億57百万円(同19.7%増)。
建築用塗料の売上高は64億45百万円(同12.1%増)、営業利益は3億63百万円(同269.0%増)。新築用は前年並み、リフォーム用は集合住宅向けの販売が堅調に推移した。
2026年3月期の予想は、売上高535億円(前期比3.7%減)、営業利益16億円(同22.5%増)、経常利益18億円(同11.5%減)、純利益12億円(同134.8%増)、1株年間配当金18円(据置)。
日特は減収だが純利益23%増 通期利益予想を上方修正
日本特殊塗料が11月12日発表した2025年4月~9月期連結決算は、売上高303億円(前年同期比7.0%減)、営業利益16億40百万円(同14.4%減)、経常利益28億25百万円(同5.2%減)、純利益25億95百万円(同22.8%増)。
塗料関連事業の売上高は100億5千万円(同17.5%減)、セグメント利益は3億44百万円(同35.1%減)。建築・構築物用塗料は横ばい。集合住宅大規模改修工事は大型物件の反動減が大きかった。
自動車製品関連事業の売上高は202億43百万円(同0.6%減)、セグメント利益は12億91百万円(同6.5%減)。中国・アジア地域における国内自動車メーカーの販売不振の影響を受け、主力製品である吸・遮音材の販売が減少した。
通期の予想は、売上高605億円(前期比8.4%減)、営業利益30億50百万円(同31.6%減)、経常利益56億50百万円(同15.8%減)、純利益48億円(同2.9%減)。1株当たり年間配当金60円(8円減配)。前回発表時より売上高は下方修正したが、持分法による投資利益の増加、固定資産売却益の計上などにより、利益は上方修正した。
アトミクスは増収増益 遮熱、道路用など伸びる
アトミクスが11月12日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高59億41百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益2億62百万円(同150.3%増)、経常利益2億77百万円(同158.0%増)、純利益1億91百万円(同222.6%増)と増収増益。
汎用・床用塗料は熱中症対策により遮熱関連製品が増加。道路用塗料はインフラ補修関連製品、施工機械が伸びたほか地図管理システムが県警に採用されたことにより前年を上回った。
通期の予想は、売上高130億円(前期比5.3%増)、営業利益4億70百万円(同34.0%増)、経常利益4億83百万円(同32.1%増)、純利益3億10百万円(同35.5%増)、1株当たり年間配当金17円(据置)。
エスケーは純利益15%増 遮熱塗料、断熱材など堅調
エスケー化研が11月10日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高529億63百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益57億64百万円(6.2%減)、経常利益69億14百万円(同11.7%増)、純利益53億10百万円(同15.0%増)。
建築仕上塗材の売上高は463億55百万円(同1.5%増)。特にリニューアル市場で耐久性や低汚染機能で差別化した省エネタイプの遮熱塗料などに力を入れた。耐火断熱材の売上高は57億13百万円(同4.5%増)。都市部の再開発事業における受注が引き続き堅調に推移した。
通期の予想は前回発表と同じく売上高1090億円(同2.7%増)、営業利益128億円(同2.9%増)、経常利益149億円(同0.2%増)、純利益108億円(同0.7%増)、1株あたり年間配当金は前期の特別配当15円がなくなり、普通配当120円を据え置く。
関ペは純利益3.2%増 自動車・工業用は堅調
関西ペイントが11月7日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高2892億23百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益243億26百万円(同7.6%減)。為替差益の計上などにより経常利益は286億6百万円(同10.0%増)、純利益は減損損失や事業撤退損などの一過性の特別損失により161億87百万円(同3.2%増)。
日本の売上高は799億48百万円(同2.4%減)、セグメント利益107億81百万円(同0.5%減)。自動車、工業用分野は増加したが、建築、防食、船舶分野が減少した。
インドの売上高は701億65百万円(同6.9%減)、セグメント利益は72億63百万円(同13.6%減)。自動車分野は現地通貨ベースでは増加したが、円高による為替換算の影響を受けた。
欧州の売上高は前年に行ったボルトオン型M&Aが寄与し792億22百万円(同3.8%増)。セグメント利益はトルコの超インフレによる影響が大きく、5億11百万円(同31.1%減)。
アジアの売上高は327億77百万円(同2.2%減)、セグメント利益は51億13百万円(同0.9%減)。
アフリカの売上高は225億73百万円(同4.8%増)、セグメント利益は22億35百万円(同29.8%増)。東アフリカ地域の建築分野、工業分野がは堅調に推移した。
その他の売上高は45億35百万円(同16.9%減)、セグメント利益は9億92百万円(同52.4%減)。
通期の予想は前回発表を若干下方修正し、売上高5900億円(前期比0.2%増)、営業利益510億円(同2.0%減)、経常利益550億円(同12.0%増)、純利益340億円(同11.2%減)、1株年間配当金110円(60円増配)
大日塗は売上高459億円 神東塗グループが寄与
大日本塗料が11月7日発表した2025年4月~9月期連結決算は、前期に連結子会社となった神東塗料グループが加わり売上高459億65百万円(前年同期比27.2%増)。利益面は収益性の低下に加え、人材強化を目的とした人件費の増加などの影響が大きく、営業利益18億17百万円(同28.0%減)、経常利益21億24百万円(同23.2%減)。純利益は前期に計上された子会社株式売却益の剥落により、14億5百万円(同48.3%減)。
国内塗料事業の売上高は354億66百万円(同38.5%増)、営業利益は5億42百万円(同51.9%減)。一般用分野はJIS影響の継続により低調。工業用分野は自動車部品などの市況が低調に推移した。インク・分散技術関連は、需要が堅調で前年同期を上回った。
海外塗料事業の売上高は41億55百万円(同0.8%増)、営業利益2億39百万円(同55.8%増)。東南アジアでは日系自動車メーカーが不振だったが、神東塗料グループが寄与した。
照明機器事業の売上高は48億77百万円(同1.1%減)、営業利益8億44百万円(同18.1%減)。LED照明は再開発案件を中心とした商業施設向けや宿泊施設向けが堅調。
蛍光色材事業の売上高は5億39百万円(同3.7%減)、営業利益は18百万円(同44.1%減)。
通期では前回発表時の利益予想を若干下方修正し、売上高920億円(前期比26.9%増)、営業利益41億円(同13.1%減)、経常利益43億円(同17.3%減)、純利益29億円(同69.3%減)、1株当たり年間配当金58円(9円増配)。
アサヒペンは減収減益 ペット用品が大幅減
アサヒペンが11月7日発表した2025年4~9月期連結決算は、前年同期まで好調であったペット用品事業の売上が大幅に減少し、売上高80億15百万円(前年同期比11.9%減)と減収。利益面では減収に加え原材料の高騰も影響し、営業利益3億19百万円(同36.2%減)、経常利益3億54百万円(同33.2%減)と減益。純利益は遊休地の売却による固定資産売却益を計上し、3億83百万円(同13.2%減)。
通期の予想は、売上高160億円(前期比6.7%減)、営業利益6億30円(同27.2%減)、経常利益7億円(同25.8%減)、純利益6億円(同14.4%減)、1株年間配当金60円(据置)。
神東塗は5.3%増収 インフラ分野が増加
神東塗料が11月6日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高106億69百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1億22百万円(同61.1%増)、経常利益2億42百万円(同6.4%増)、純利益50百万円(同69.7%減)。
インダストリアル分野は粉体塗料が堅調に推移したが、建築資材向けが低調。インフラ分野は防食塗料分野で、重機向けおよび工場設備補修向けが増加した。自動車用塗料分野は価格改定の影響により増収。その他塗料分野は、軌道材料製品の道床安定剤が好調で増加した。
通期の予想は、売上高200億円(前期比3.7%減)、営業利益2億円(同13.3%減)、経常利益3億50百万円(同25.8%減)、純利益1億円。配当は無配継続。
イサム塗は増収増益 環境対応・高機能品に注力
イサム塗料が11月6日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高40億86百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益3億80百万円(同30.5%増)、経常利益4億61百万円(同29.4%増)、純利益3億21百万円(同29.6%増)。
環境対応型塗料や高機能性塗料で販路拡大に注力、大型車両分野や工業用分野などの新規市場開拓や建築用塗料の受注拡大に努めた。価格改定の効果もあり増収増益。
通期の予想は、前回発表と同じく売上高83億20百万円(前期比2.0%増)、営業利益6億38百万円(同1.7%増)、経常利益7億78百万円(同1.5%増)、純利益5億60百万円(同2.0%増)、1株当たり年間配当金50円(据置)。
中国塗は8.9%増収 船底防汚塗料の需要が増加
中国塗料が10月31日発表した2025年4~9月期連結決算は、売上高685億7百万円(前年同期比8.9%増)と増収。営業利益90億51百万円(同14.1%増)、経常利益88億15百万円(同3.6%増)、純利益は前年同期に特別利益を計上していた反動により59億14百万円(同29.0%減)。
修繕船向けは世界的に高性能船底防汚塗料への需要が高まる中、欧州を中心に堅調に推移した。工業用塗料分野は日本での需要の回復や欧州の出荷量の増加により増収。コンテナ用塗料分野は中国での販売が回復した増加した。
通期の予想は、売上高1370億円(前期比4.5%増)、営業利益175億円(同13.8%増)、経常利益177億円(同7.4%増)、純利益115億円(同16.2%減)、1株当たり年間配当金97円(据置)。
川上塗第3四半期は減収減益 機械・金属向けが大幅減
川上塗料が10月15日発表した2024年12月~2025年8月期連結決算は、売上高43億1百万円(前年同期比1.3%減)と減収。機械・金属製品関連取引先の生産量の大幅減による需要減少が影響した。利益面では原材料高騰や運搬費の増加で営業損失9百万円、経常利益19百万円(同80.1%減)、純利益18百万円(同72.7%減)と減益になった。
2025年11月期の予想は、前回発表と同じく売上高57億90百万円(前期比2.1%減)、営業利益10百万円(同89.3%減)、経常利益38百万円(同73.4%減)、純利益24百万円(同85.9%減)、1株当たり年間配当金は44円(設立80周年記念配当4円を含み14円増配)。




















