業界各団体長の年頭あいさつ-5(マスチック・鈴木会長)

「レッテル」について

全国マスチック事業協同組合連合会 会長 鈴木 浩之

 皆様方に於かれましては、輝かしき新春を迎えられた事と、謹んでお慶び申し上げます。

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 今回は「レッテル」についてお話ししたいと思います。レッテル、レッテルと我々はよく口にしますが、レッテルとは、「商品に貼るタグ」のことです。それを貼ることによってその商品がどういうモノか、どういう材料が使われているのか知るうえで消費者としては不可欠な情報です。しかし、このレッテルを人に貼ってしまうと「貼られた人」も「貼った人」もあまりよいことはないのです。

 まず、「貼られた人」は、その人あずかり知らぬところでこういう人だと決めつけられてしまい、ある枠組みの中に入れられ、偏見や思い込みに晒され、本来の自分を見失ってしまい、生きづらくされてしまう恐れがあります。

 また、「貼った人」にも悪い影響があると思います。簡単にこの人はこういう人というレッテルを貼って自分の中だけの勝手な分類をし、自分の視野を狭くし、それ以上の思考を奪い、他にも考え方があるのではないかという柔軟な発想や対応を削ぐ気がします。

 このレッテルというものは一度貼られてしまったり、貼ったりすると剥がそうにもなかなか剥がれないところが困りものなのです。無意識に、悪気なくレッテル貼りをしてしまい、他人にも自分にもよくないことに気付きにくく、容易に誤解、断絶、争いのもとになるものです。

 新年にあたって人に安易にレッテルを貼っていないか意識することから始め、偏らない心の在り方を目指したいと思いました。

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 さて、当会は時代や環境のニーズに合わせた2つの保証事業を用意しております。「工事完成保証事業」は着工時から竣工まで、事業開始から30年目を迎える「長期性能保証事業」は完成引渡後の性能を一定期間保証するもので、双方を組み合わせる事で、一貫した安心の提供が可能です。昨年度(平成30年9月~令和元年9月)の申込実績は、長期性能保証事業は、年間申込件数212件、年間申込金額26億4千万円を達成。工事完成保証事業では、年間申込件数45件、年間申込金額27億4千万円と、戸建てから大規模修繕まで全国的に多数の利用がありました。今年度も制度改革すべき点がないかなど常に考え方を新しくし、安心・安全の提供に伴う責任を肝に銘じ、厳正なる書類審査、有事積立金、工事現場確認の3つ巴体制を機能させ、堅実な運営を心がけて参ります。

 また、マスチックNANOの他にPB(プライベートブランド)商品を昨年度から発売しております。デザイン性に優れた自然石調の仕上材「マスチックストーン」、地球環境に配慮する断熱、遮熱塗材「マスチックECOフィラー」「マスチッククール」です。いずれも当会が自信を持ってお勧めできる商品です。これを機に是非、お試しください。

 今後も基幹となる保証事業を中心に、安心・安全を提供すべく、傘下組合の全国309社から成る組合員会社、指定販売店、メーカー、そして関係団体との連携を深め、有益かつ社会的責任を果たせる専門工事業団体を目指します。

 末筆ではありますが、今後もなお一層のご支援・ご協力をお願い賜りますと共に、皆様方の益々のご健勝と、ご多幸をお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。

日本塗装時報第2051号掲載予定

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