国交省 建設工事現場の3密回避を 感染拡大防止徹底で通知
国土交通省
国土交通省は4月17日、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態措置の対象が全国に拡大されたことに伴う工事等の対応に関し、事業継続の考え方、感染拡大防止策の徹底、下請負人への配慮、事業者への支援措置などについて各団体に通知した。建設工事現場における「3密」回避などに適切な対応を求めるもので、併せて具体的な取り組み事例を紹介した。
要旨は次の通り。
1.基本的対処方針における事業継続の考え方
公共工事については、対処方針で示された事業の継続性に留意しつつ、工事現場のある地域を管轄する都道府県知事からの要請を踏まえ、受注者からの申出があった場合には、受発注者間で協議を行った上で、工期の見直しやこれに伴い必要となる請負代金額の変更、一時中止の対応等、適切な措置を行うこととしており、この取扱いを民間工事の発注者にも参考送付している。
2.施工中の工事等における感染拡大防止策の徹底
建設工事の現場において、「三つの密」の回避やその影響を緩和するための対策に一層万全を期す必要があることから、令和2年4月8日付事務連絡のとおり、建設現場における朝礼・点呼や現場事務所等における各種打合せ、更衣室等における着替えや詰め所等での食事・休憩など、現場で多人数が集まる場面や密室・密閉空間における作業などについて、「三つの密」の回避やその影響を緩和するための対策が徹底されるよう、適切な対応に努めていただきたい。
3.下請負人への配慮及び元請負人と下請負人との間の取引の適正化
今般の緊急事態宣言等を受け、建設工事の一時中止・延期がさらに増ることも考えられるが、その際には、下請負人や技能労働者の事業や生業の継続に支障が生じることがないよう十分な配慮をしていただくとともに、元請負人と下請負人との間の取引の適正化について更なる徹底が必要である。
4.建設業に係る金融支援事業の活用
5.新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者への支援措置
・資金繰り対策
・雇用の維持
・事業継続に困っている中小・小規模事業者等への支援
・税制措置
現場の3密回避に向けた取組事例
朝礼・KY活動における取組
▽朝礼時の配列間隔の確保(作業員間の一定距離の確保(2m程度))
現場事務所等での取組
▽休憩室等の窓・ドア等の常時開放や定期的な換気の励行
現場作業や移動時の取組
▽車両での移動時の同乗・相乗りを避け個別の移動を励行(現場へ移動するための車両数を増やす、近隣に借地し駐車スペースを確保する等)
日本塗装時報第2037号掲載記事